2016年12月2日金曜日

「カレー男がやってきた!」赤羽じゅんこ

書名:カレー男がやってきた!
著者名:赤羽じゅんこ
出版社:講談社
好きな場所:あんなにほめられたこと、はじめてよ。カレー男に会えたなんて、生きててよかったって思うわ。
所在ページ:P35
ひとこと:「たべもののおはなしシリーズ」の「カレーライス」の巻を、赤羽じゅんこさんが書かれました。絵は、赤羽さんの『わらいボール』の絵を描かれた岡本順さんです。


いやあ、おもしろかった。何を言ってもネタバレになってしまいそうですが、引用はカレー男が来たあとのミサキちゃんのおかあさんの感想です。こんなふうにみんな、カレー男に来てもらいたくてしかたありません。なんでなの、なんていうことを言わせない迫力でずっとひっぱってゆかれます。きっと男の子も女の子も楽しく読んで、うちにもカレー男が来ないかなと思うことでしょう。いや、カレー作ろうって思うかな。


2016年12月1日木曜日

熊谷市の講演

熊谷市子ども読書活動推進交流会での講演終わりました。


90名近くの方に来ていただきました。みなさん、本の好きな方、日夜子どもたちにどうやって本を読んでもらおうかと腐心されておられる方ばかりで、とっても熱心に聞いてくださいました。感謝です。「アサギをよぶ声」シリーズについても続編でもスピンオフでも読みたいと言っていただきました。うれしかったです。

みなさま宣伝&告知、がんばってねの励ましありがとうございました!!

このように、講演も行っておりますので、右のメールからお問い合わせください。



2016年11月26日土曜日

「夜やってくる動物のお医者さん」高橋うらら

書名:夜やってくる動物のお医者さん
著者名:高橋うらら
出版社:フレーベル館
好きな場所:ウェンディももう十四才よ。たとえ手術しても、はたしてよくなるかどうかわからないわ。かえって具合が悪くなってしまうかも
所在ページ:p80
ひとこと:動物をテーマにしたフィクション、ノンフィクションをたくさん書いておられる高橋うららさんのノンフィクション新作です。
 海原英輝さんは獣医さんですが、ふつうの動物病院の獣医さんではなく、夜間診療専門、それも往診専門の獣医さんです。動物には救急車はありませんし、自宅に車がない場合などタクシーで移動するにしても乗せられないこともあり、また弱っている動物には移動の負担がかかります。一方、夜間の容態の急変ということは動物にはよくあることで、夜間の往診というのは、必要な場合が多いのです。
 この本では梅原さんが獣医さんになったわけや、夜間往診を始めたわけ、その日常の仕事のようすを追っています。
   しかし何より驚くのは、中に「動物のみとり」という大きなテーマが入っていることです。
 引用のウェンディは動物病院から手術を提案されますが、飼い主はそれを断り、梅原さんに夜間往診を頼みます。ウェンディは残された日々を飼い主の世話と梅原さんの助けによって過ごすのですが……。

 人間より寿命の短いものを飼う以上、別れというものは必ず経験するものですが、飼い主によるその方法の選択は、人間と違って法律などの縛りのないだけに、飼い主の人生観に大きくかかわってくるものではと思います。ぜひ、動物を飼っている子どもたちだけでなく、飼っていない子どもたちにも読んでいただきたいなと思います。

2016年11月25日金曜日

「駅伝ランナー3」佐藤いつ子

書名:駅伝ランナー3
著者名:佐藤いつ子
出版社:KADOKAWA
好きな場所:今、おれはおなじ目をして、ヒロシを見ているのだろうか。
所在ページ:P187

ひとこと:「季節風」掲載が縁で角川文庫にデビューされた佐藤いつ子さん。『駅伝ランナー』は1巻で終わるはずはぜったいないと思っていたら、2巻と続き、堂々の3巻目です。
最初は小学生だった走哉たちも中学生になりました。だんだんと出てくる子たちも増えて、でも引用のところは1巻に出てきたヒロシに走哉が再会したところです。ヒロシはスポーツ推薦で私立中学に行ったのですが……。

抜いたり抜かれたり、塞翁が馬、がっかりしたり立ち直ったり、本当に人生そのものだなと思います。3巻で終わりではないでしょう、ぜひぜひこの後も引き続き走哉たちの今後を見せていただきたいなあと思います。

2016年11月19日土曜日

「4年2組がやってきた」野村一秋

書名:4年2組がやってきた
著者名:野村一秋
出版社:くもん出版
好きな場所:マラカスとすずも、ぼくひとりじゃできない。だれかに手をもってもらわないと鳴らせない。
そんなのはいやだ。
ぼくがやりたいのは、ツリーチャイム。これならひとりでできるから。自分の力で鳴らしたいんだ。
しゃべれたら、そういうのに。
ツリーチャイムを見てたら、なみだが出てきた。
所在ページ:p43
ひとこと:『ミルクが、にゅういんしたって?!』(くもん出版)で、第一回児童文芸幼年文学賞を受賞された野村一秋さんの中学年以上向けの物語です。

マーくんは、5年にじ組です。にじ組にはマーくんしかいません。マーくんは脳性麻痺で、しゃべれないしあるけない、手も動かせず、給食もトイレもひとりでは無理です。
そのマーくんのいるにじ組に、週に一回4年2組の子たちがやってきて交流することになりました。
そして、授業参観日にマーくんといっしょにスマイルアトラクションという催しをすることになったのです。
4年2組のみんなは、マーくんといっしょにできそうなことをいろいろ考えてくるのですが、マーくんは緊張すると手が動かなくなります。それに、引用のようにマーくんにもやりたいこととそうでないことがあって……でも4年2組のみんなは知恵をしぼってがんばります。

あとがきでわかりますが、このラストは実話で、野村さんの奥様が担任をされていた特別支援学級で実際に4年生の生徒さんとの交流会の最後に起きたできごとだったそうです。野村さんが奥様に、感動的なできごとがあったので、ぜひお話にしてと頼まれて書かれたというだけに、もちろん創作を交えてあるそうですが、とっても心にしみます。マーくんの立場から、正直に書かれていることが、押しつけでないとってもやさしい物語になっているポイントだと思いました。