2018年2月3日土曜日

「川のむこうの図書館」池田ゆみる

書名:川のむこうの図書館
著者名:池田ゆみる
出版社:さ・え・ら書房
好きな場所:あの……、『大地に刻まれた歴史』の……、二巻、ありますか?
所在ページ:p124
ひとこと:池田ゆみるさんの『坂の上の図書館』は、母と共にあけぼの住宅という自立支援センターに引っ越してきた五年生の春菜の話でした。
 今度の『川のむこうの図書館』は、この自立支援センターでいっしょだった竜司の話です。竜司の母はいつもいきなり引っ越すのですが、今度も母の決めた引っ越しで、春菜といっしょだった学校から、新しい学校に転校して来たばかりです。
 この近くには、前のところより大きな図書館と、ふるさと公園があって、ふるさと公園の中には古民家があります。竜司はそこのボランティア管理人のおじいさんと知り合いになるのです。
 そして、いろいろなことが図書館と本と町の歴史をめぐって動き始めます。



 池田さんは図書館司書をやっておられた方で、今は画廊をご友人と経営しておられます。本と美術を紹介することにかけては、大変な熱意を持っておられる方です。
 やっぱりこの本についても感じるのは、池田さんの本と図書館に対する愛でしょうか。こうやって図書館を使ってもらえたら、きっと人生が豊かに、いえそれだけではなくよりよい人生が送れるに違いない、という信念を感じます。
 ふるさと公園の古民家のおじいさんがとってもすてきです。